2014年度酪進会卒業生歓迎会の開催報告
2015年2月14日札幌市「満腹や」を貸し切りして、2014年度酪進会卒業生歓迎会を開催した。酪進会は、酪農学科家畜管理学研究室の卒業生の会として1982年に結成され(当時は、西埜教授と東助手)、酪農学科の研究室体制改組に伴い家畜管理学研究室(干場教授)と家畜行動学研究室(森田教授)の合同の卒業生の会として、4年に1度の総会・懇親会および毎年2月の卒業生歓迎会、年賀状の会員への送付を中心に活動を行なっている。
2015年2月1日現在での会員数は約800名であり、2014年度卒業生・修了生15名が、会員として加わった。卒業生が酪進会会員として入会することを祝い、当日、約35名の卒業生が集った。
午後6時30分より開催した歓迎会では、森田教授の司会のもと、干場教授からの大学の近況説明があった。その後、出嶋副会長より卒業生への祝辞と、酪進会事務局へ2014年11月に開催された第9回総会・懇親会での集合写真の贈呈があった。
4年生から研究室の思い出や卒業論文の紹介、4月以降の進路の説明があった後、OB・OGひとりひとりから社会人となる学生への熱いアドバイスをいただいた。4年生より教員・大学院生へのお礼の寄せ書き贈呈を経て、最後は、酪農讃歌の後、全員による集合写真を撮影した。
ちょっと狭い場所だったけれど、美味しい餃子を食べて、交流を深めることができた。(文責 森田 茂)
干場信司教授最終講義報告
2月9日(月)午前10時から大学内C1号館201番教室を会場にして、大学農食環境学群循環農学類主催の干場信司教授最終講義が「一人の教育・研究に携わった者の歩み」と題して行われた。会場には研究室の学生や卒業生、学内教職員等約100名の方々が干場教授の最終講義を拝聴した。森田茂教授の司会で始められた最終講義では小宮道士循環農学類長から開会のご挨拶があり、干場教授の経歴等が紹介された。
最終講義では教授の研究歴と職歴を合わせながら丁寧に紹介した。まず雪の研究を目指して大学に入り、農業物理の道へ入ることとなった。最初の赴任が新得畜産試験場。そこで畜産の現場を学ぶ。北大助手に戻りアメリカ留学で修士取得。帰国後は農林水産省勤。北農試を経て酪農学園大学へ。「カーフハッチの環境特性」の研究で学位取得。初期の導入に関わったカーフハッチは道の普及推奨となり農家の方々から評価されたことや現行基準の基となる畜舎等設計基準の緩和への貢献等も紹介した。
また経済性優先が環境負荷増大に繋がることから幸福感、経済性、エネルギー、環境負荷、家畜福祉の総合的な評価指標により環境負荷の少ない経営の優位性も述べた。70年前に提唱された黒澤酉蔵翁の健土健民思想や循環農法図の持つ先見性を述べた。実学教育として自身の経験から「現場から学んで現場に還す」をモットーにしている。
修士号取得のための2年間のアメリカ留学とテニスが先生の人生に大きな影響を与えたことも紹介された。
講義終了後は循環農学類筒井静子先生と家畜管理・行動学研究室OGの加藤(河上)博美さんから花束が干場先生に贈呈され、その後、関係者で集合写真を撮影して終了した。
平尾和義先生叙勲祝賀会開催報告
このたび、平成26年秋の叙勲におかれ「旭日中綬章」を受賞された元学長・理事長の平尾和義先生をお招きして、12月16日(火)、ホテル札幌ガーデンパレスを会場にして麻田信二理事長他の6名の発起人による「平尾和義先生叙勲祝賀会」が開催された。会場には同窓生や関係団体、学園新旧教職員等約80名が全国各地からお集まりいただきました。
祝賀会は堂地修教授(研究室OB)の開会挨拶で始まり、平尾先生ご夫妻を拍手でお迎えした。その後、麻田信二理事長が発起人を代表して平尾先生のご功績の紹介と参会者へのお礼の挨拶を述べた。
ご来賓を代表して(社)北海道家畜人工授精師協会会長の高橋芳幸様、(社)日本家畜人工授精師協会副会長の中村陽二様、当同窓会連合会野村武会長からご祝辞を頂戴した。その後、高橋茂教授から記念品贈呈が、また多数の祝電が司会者から披露され、さらに酪農学園からの花束贈呈、お孫様からの花束贈呈等が行われた。
平尾先生からお礼のご挨拶とともに、私学人として建学の精神とともに人(同窓生)づくりが重要であることを述べ、少子化時代の私学サバイバルを乗り越えてほしいとのご要望をいただいた。
その後、安宅一夫名誉教授の乾杯のご発声により祝宴に入り、会場では研究室の同窓生が平尾先生を囲んでの和やかな懇親の場が持たれた。途中で司会者より平尾先生のご経歴等も紹介された。
中締めは小山久一名誉教授が務め、繁殖学教室の後継者としてのエピソードを披露して乾杯した。ご夫妻の退席ののち、干場信司学長より閉会のご挨拶があり、祝賀会を終了した。
第 9 回酪進会総会および懇親会開催報告
2014 年 11 月 2 日札幌パークホテルにて、第 9 回酪進会総会および懇親会が開催された。
酪進会は、酪農学科家畜管理学研究室の卒業生の会として 1982 年に結成され(当時は、西埜教授と東助手)、酪農学科の研究室体制改組に伴い家畜管理学研究室(干場教授)と家畜行動学研究室(森田教授)の合同の卒業生の会として、4 年に 1 度の総会・懇親会および毎年 2月の卒業生歓迎会、年賀状の会員への送付を中心に活動を行なっている。2014 年 10 月 1日現在での会員数は 802 名であり、当日は約 100 名の会員が参集した。
午後 5 時より開催した総会では、春田さん(43 期修士)が司会をつとめ、中村会長(11 期)挨拶の後、議事として会計報告や役員交代を審議後、次回総会を 2018 年に開催することを決めた。その後、西埜名誉教授の挨拶と干場学長よりの講演「酪農学園大学および研究室の現状」があり、予定の時間どおり、総会は、無事終了した。
午後 6 時からは、会場を移動し、懇親会を松本さん(旧姓石川さん、41 期修士)の司会で開催した。新たに選出された前田会長(17 期)の挨拶の後、近藤教授(元講師)の乾杯の挨拶により懇親会が開始した。各期の壇上スピーチでは、かつての大学や研究室の様子が紹介された。
各テーブルでは同級生・先輩・後輩との懇談が活発に行なわれていた。教員との交流も盛んであり、とても有意義な懇親会であった。廣間さん(12 期、酪農学園同窓会関東甲信越地区埼玉県支部支部長)による閉会の挨拶、酪農讃歌の後、全員による集合写真を撮影した。
2 次会、3 次会へと多くの卒業生が向かう頃には、卒業年次を越えて交流が盛んに行なわれていた。次回開催は 2018 年を予定している。(文責 森田 茂)
安宅一夫名誉教授講演会のお知らせ
北海道開拓の村ビジターセンター地下講堂において、北海道における酪農の発展について、「北の大地と酪農」と題して、本学の安宅一夫名誉教授の講演が行われます。
この講演会は、北海道開拓の村の平成26年度特別展「酪農と北海道」の関連講演として位置付けられています。
後援:雪印メグミルク(株)、雪印種苗(株)、酪農学園大学。
協力:北海道開拓記念館、北海道立文書館、酪農と乳の歴史館(雪印メグミルク(株))。
詳細は ⇒こちらのPDFをご覧下さい。
酪農7期知床連山縦走記
9月1日から2泊3日で知床連山を縦走して来た。メンバーは酪農7期の加瀬(江別在住)、大西(真狩在住)、加藤(東京在住)、城近(埼玉在住)の4人に、酪農17期の門田ガイド、加えて西田ガイド、それに急遽現地にて加わったN嬢、A嬢の計8人。
きっかけは、10年前、突如山登りに目醒め爾来月1回のペースで登山している加瀬が、2年前知床の斜里岳登山の折泊った山小屋の主人が門田宜久さん。話しているうちに酪大の後輩と分かり、再会を約したとのこと。
今回、加瀬が企画立案を数人に声をかけ、我々3人が応じた。門田ガイドは若い頃米国ヨセミテ公園でクライマーとして活躍した実力派、西田ガイドはTVの百名山撮影時にガイドとして参加した寡黙にして俊敏なる好青年。私を除く3人は海外の山々も一緒に登山をした経験を有し、私は初デビュー。
N嬢は昨年八丈島、今年知床、来年はどこでアルバイトするかわからない、さすらいの30代。A嬢は知床財団でネイチャーガイドとして勤務しているしっかり者の女性。
初日は快晴。幸先のよさを感じさせる朝であった。岩尾別温泉を6時スタート。門田ガイドは我々の年齢と実力を推し量るように、ゆったりとした歩みで進み、気遣いの声をかける。山道を5時間歩き、沢を登り、羅臼平に到着。重いリュックを置いて、岩がゴロゴロして歩きづらい斜面に挑み羅臼岳頂上(1661m)を目指す。約1時間緊張を要するアタック後、溶岩ドーム状の頂上に立つことが出来た。
陽はまさに天にあり、眺望を遮るものはなし。左右にオホーツク海を望み、はるかに国後(くなしり)が海に浮かぶ。眼下には知床の青い山なみ、知床五湖も静かなたたずまいを見せていた。満足感に浸り、天候に感謝して羅臼岳に別れを告げ、もとの羅臼平に戻る。リュックを背負い今日の宿泊地三ツ峰キャンプ場に向う。重い足どりで16時頃到着。ガイド2人の手際の良さに目を見張らされた。すぐにお湯を沸かしコーヒーを入れ、低地にたまっている水を持参の浄水器にて飲み水に変え、テントを張る。そして夕食の用意をする。食後、海の見える場所に移動し、陽が雲を染め海の色を映して没する瞬間を、8人並んで嬉々として魅入った。
キャンプ場には熊が食べ物の匂いに引き寄せられぬようステンレス製のフォードストッカーなるものが置かれていた。初めて見る装置だった。疲れの為か7時過ぎにはテントに入り就寝。4人用テントに4人は当たり前だが、実に窮屈、お互い我慢と気遣いのテント泊であった。
2日目も快晴。6時スタート。連山を形成するサシル岳、オッカバケ岳とアップダウンを繰返し、尾根に出た。そろりそろりと慎重に足を運び、二ツ池の縁をめぐり、更に南岳、知丹別岳と登っては降りるという苦行にも似た縦走を重ねた。ここで私にアクシデント発生。何と登山靴の底が左右とも剥がれてしまった。ガイドさんがダストテープを巻くという機転の効いた応急処置をしてくれた。何度かテープを巻き直し下山終了までもったのは実に助かった。ガイドさんの指摘で体温調整の為、ウインドブレーカーを着たり脱いだり、又ストックの使い方の指導、リュックの締め方の指導を受け、いまだ雪渓の残る道をも進み、あえぎながらも二日目の宿泊地である硫黄山第一火口キャンプ場に到着した。雪が溶けた水が豊富で、平らで広いキャンプ場であり、今日は我々の力でテントを張ることが出来た。間近に硫黄山を見上げる場所で今日も7時過ぎに寝たがロマンチスト加瀬は一人起きだし、満天の星を、息をころして眺め、震える感動を覚えたとのこと。残る3人はテントの中で眠っていた。この夜の気温は零度を下回ったに違いない。朝起きた時、雪渓が凍っていた。
3日目の朝も快晴であった。門田ガイドの話では長いガイド歴の中でも3日連続の快晴は奇跡に近いとのこと。まさに僥倖、日頃の行いの良さが反映されたとの思いが深まった。
硫黄山はその名の通り火山噴火で硫黄が噴出し固まった山。色彩は黄色を呈し強い臭いが鼻につく峻嶮を誇る山であった。道は火山灰で覆われ、滑り易く歩きづらい。慎重の上にも慎重を重ねて足を運び、時に恐怖を覚え、汗を拭きつつ登攀した。山頂から知床連山はやせ馬の背のように見え、今日も左右に漁船が白波をたてて進むオホーツク海が青く、空に続いていた。知床五湖も国後(くなしり)もくっきり見える。一寸となじみの風景となった感がある。
人は高い所に立つと写真を撮るものに違いない。今日も皆で写真を撮り合い、喜びをカメラに残した。達成感がじわっと滲み出る。それからの下りはとても長く感じられた。
はい松が行手をふさぐ狭い道。しかも木の根が張り出し石がゴロゴロしている悪路をひたすら歩く。体温が高くなり確実に地上に近いことが感じられる。見渡すと樹海の中を歩いている。カラ沢の中を歩いている。6時に出発し、13時過ぎに無事下山。67才の夏は歓喜のうちに終了した。 晴天に感謝。仲間に感謝 (完)
(文責 酪農7期 城近 泰)(写真 酪農17期 門田 宜久)
同窓生(大学酪農学科卒) 小川登志夫氏 特別講演会報告
4月30日に開催されるエクステンションセンター国際交流課主催の「国際交流フェア2014」に先立ち、昭和の日の29日(火)午後4時30分からC1号館(旧中央講義棟)301番教室において、特別講演会が開催された。会場には学生や教職員約60名が熱心に聴講した。
講師の小川登志夫氏は、酪農学園大学酪農学科出身(家畜管理学ゼミ卒)で、現在、国際協力機構(JICA)青年海外協力隊事務局局長。「国際協力の現状と酪農学園生への期待」と題して約1時間半の講演が行われた。
小川局長は、本学卒業後、青年海外協力隊員(家畜飼養)としてガーナに赴任。その後ケニアに専門家(業務調整)として赴任。その後社会人枠で国際協力事業団に就職され、各地を歴任され、2013年から現職で活躍されている。
講演は高橋直紀国際交流課長の司会で進行した。小川氏は政府開発援助(ODA)の意義や政策内容、予算等の現状を詳細に説明したのち、JICAボランティア事業概要を述べた。事業目的((1)途上国の経済・社会の発展、復興への寄与。(2)友好親善、相互理解の深化。(3)国際的視野の涵養と経験の社会還元。)を紹介。
具体的な活動事例や要請内容等を紹介しながら国際協力の現状をわかりやすく説明していただいた。また本学卒業生での協力隊参加実績もご紹介いただいた。本学OBは家畜衛生(獣医)や家畜飼養分野での派遣が大半を占めている。
協力隊をめざす学生にとって、最前線で活躍する同窓生からのメッセージは力強い後押しになったと思う。
同窓生(大学酪農学科25期1987年度卒)著書紹介 「福祉サービス論」-ボランティア・NPO・CSR
大澤史伸(農学博士) 著 学文社 143p 20cm 定価1800円 ISBN 978-4-7620-2449-8
113pには酪農学園大学生活協同組合で販売されているNPO法人「コミュニティカフェ笑くぼ」-「牛さんクッキ-」の事例ーが紹介されています。
最寄りの書店でお求め下さい。
小阪進一教授退官記念(作物学・飼料作物学・草地学)合同同窓会報告
先生の誕生日でもある4月12日(土)午後5時から札幌グランドホテル3階涼風の間において、小阪先生の退官記念合同同窓会が開催され、全国各地から70名を超える同窓生が集まった。
小笠原貴志氏の司会で進行し、発起人代表として小阪先生と同期の秋田孝夫氏が挨拶した。出席者代表挨拶では埼玉県から出席した龍前浩史氏が学生時代の研究室のエピソードを披露した。
その後、花束・記念品が大山久美氏、杉山由吏氏から贈呈された。杉山さんは「記念品のJTB旅行券で全国の研究室の同窓生のところを訪ねて下さい」と述べた。
サプライズでバースデーケーキも用意されていた。小阪先生のご挨拶では「39年間を振り返り、研究指導はともかく、いまだに教育の難しさを感じている」と話された。
乾杯のご発声を若林孝彦氏が行い、祝宴に入った。当時の懐かしいフォトムービーが流れる和やかな雰囲気の中で、祝電披露や同窓生代表からのテーブルスピーチで学生時代の思い出話を披露した。
義平教授から大学の近況報告やこれからのことが報告され、記念撮影のあと、酪農讃歌を全員で肩を組んで合唱し、最後には深瀬公悦氏の万歳で会を閉じた。
その後、先生を囲んでの2次会には20名以上が参加し、3次会も行われ、夜が更けるまで続けられた。
2014年度酪農学園大学入学式報告
残雪の多いキャンパスにおいて、晴天に恵まれた4月7日(月)10時より本学第一体育館を会場に、2014年度入学式が執り行われた。学群学類別入学者数や新入生を迎えるキャンパスの雰囲気は酪農学園公式サイトからご覧下さい。
大学802名、大学院37名、多くのご父母、関係者をお迎えして、藤井創宗教主任の司式による招きの言葉で開式した。聖書ではマタイによる福音書7章から「求めなさい。そうすれば与えられる。探しなさい。そうすれば見つかる。」「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい」との掟をご紹介いただいた。
干場信司学長は「答えのない問題を自ら考えて解くことの重要性や友達は一生の付き合いとなること」等、実学教育の特色と大学で学ぶ心構えを式辞の中で述べた。
麻田信二理事長からは「3.11東日本大震災以降、国土保全における本学の建学の精神である「健土健民」思想の重要性やキャンパスで学ぶ新入生に対し、本学の借景たる野幌森林公園の讃美や132haの広大なキャンパスの紹介、「求めよさらば与えられん」という聖句を引用しての勉学への励まし、ご父母への祝辞を頂戴した。最後に列席者全員で「酪農讃歌」を合唱して式を閉じた。
今年度の入学生から校友会準会員として位置づけられており、式終了後の宗教主任の「建学の精神」の講和のあと、野村武校友会会長が記念品のお知らせと同窓会の概要について挨拶した。新入生には学類別懇談会場で写真のようなパスケースが入学お祝いとして贈られた。